
「提供までに1分以上かかったら、賄い行き。もう一回、焼き直す。」
その言葉の奥には、彼が歩んできた時間と、揺るがない覚悟がありました。
炭火もも焼き炎摩を営む、伊知地智さんをご紹介します。

伊知地さんは、宮崎県の山あいで生まれ育ちました。
幼少期は、半分自給自足のような暮らし。
米は家族で育て、卵は鶏小屋から拾う。
買い物に行くよりも、自然の中で「作る」ことが日常でした。
風呂も薪を割り、家族で湯を沸かす。
今思えば、豊かさしかない暮らしだったといいます。
けれど当時は、ただ都会の生活に憧れていたそうです。

高校卒業後、自衛隊に入隊。その後、自衛隊を退任し、次に目指したのが「霧島で炭火焼きの店をやること」でした。
本場の“焼き”を学ぶため、修行へと向かいます。
幼少期に飼っていた鶏たちは、いつしか「食文化」になっていました。
宮崎の鶏は、美味しい。それは、地域が誇る本物の文化。
この霧島市にも、宮崎の炭火焼き文化を持ってきたかった。
鹿児島の鶏を、宮崎の焼き方で。その美味しさを、広めていきたいです。


仕事への拘りは、焼き・鶏の扱い・管理。
とくに焼きに関しては、「出来立て」である事を何より大切にしています。
厨房で提供までに1分以上経ったものは、賄いへ。もう一度焼き直し、改めてお客様に提供します。
それが、伊知地さんの譲れない一線です。

「美味しかった」「また来るね」
お客様のその一言が、何よりのやりがい。
そして、今いる従業員が「楽しい」と働いてくれる事も、大きな励みです。
これからは、もっと鹿児島に本場の炭火焼きを広めていきたいです。
そして「霧島の炭火焼き、うまい!」と、胸を張って、発信していきたいと思っています。

伊知地 智/Ijichi Satoru
「霧島市の炭火焼き」を目指して、これからも沢山の方々へ美味しいをお届けします!

炭火もも焼き 炎摩
〒899-4332
霧島市国分中央3丁目25-3
TEL:080-5764-2456